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身体、洗ってやるよ⑩
腹の下の方から股間にかけてをジョリジョリと剃っていく。
「ふぁぅっ、ぁん、ゃ」
「剃られるの気持ちいい?」
「よ、よくない…っ、も、やめて…」
「残念。もう剃り終わっちゃった。ほとんど生えてなかったから、すぐ終わっちゃったな」
2、3回剃っただけで終わってしまった。
そこをシャワーで優しく流すと、毛が全く無い綺麗な下腹部が現れた
「かわいー。赤ちゃんみたいだな、空」
俺はあまりの可愛さといやらしさに感動してそこを撫でた。
「ふ、っく、ひっく、うぅ」
嗚咽が聞こえて、ばっと空の方を見ると、なぜか泣いていた。
流石にちょっと驚いた。
「えっ、空!?どうした?痛かったか?」
「…っちが、ぅ、そ、そこの、毛、やっと、生えてきてた…のに…っ」
それを聞いてちょっと衝撃を受けた。
ここの毛、育ててた感じ??
「ぼ、僕、中学のとき、は、生えてなくて…、コンプレックスだったの…っ、高校になって、ようやく生えてきてたのに…、剃るなんて、ひどい…ょ…っ」
あーまじか。
性徴期の悩みってやつだな。
こいつ発育遅いもんな。
どこもかしこもツルツルだし、身体つきも赤ちゃんみたいにプニプニしてるし。
「空、悪かったよ。でもまたすぐ生えるからさ。あと、言っちゃ悪いけど、元々、言うほど生えてないからな」
「…っ、それ、泣いてる人に言うっ!?そんなに生えてなくても大切にしてたんですっ!」
目を赤くしながら今度は怒る空。
コロコロ変わる表情がなんか愛おしかった。
俺は、空の頬を涙ごとペロッと舐めた。
「んっ」と空が小さく声を出す。
「もう泣くなよ」
「…誰のせいですか」
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