113 / 284

続・かなてぃの恋⑧

「…かなてぃ?どうしたの?」 「うお、わり、なんでもない」 無言でうなだれていた俺のことを、不思議に思った結城が聞いたので、慌てて答えた。 「かなてぃ、僕の話聞いてなかったんでしょ?」 結城が膨れながら言った。 バカ言え。めっちゃ聞いてたわ。 だからうなだれてんじゃねーか。 ほんっとにコイツは人の気も知らないで。 そんで、その可愛い顔やめろ。 「ちゃんと聞いてたから安心しろよ。結城がひよし先生にベタ惚れだってことがよくわかったよ」 「べ、別にベタ惚れじゃないよ!」 その慌てて否定する感じがベタ惚れなんだっつーの。 あー凹むわ…。 「あ、そうだ。かなてぃ、今度うちに遊びに来ない?」 「え!?いいのか…?」 突然の提案に驚いて聞き返した。 「うん。今まではひよしさんとの事内緒にしてたから、友達を家に呼んだり出来なかったんだけど、本当は友達を家に呼ぶのに憧れてたんだ」 と、純粋な眼差しで言われてしまった。 確かに、結城の家いこーぜ的な流れになると、「いや、うちはちょっと…」とか言って断ってたもんな。 つーか普通に結城の家行きたい! 邪魔者(ひよし先生)が居るとはいえ、やっぱ行ってみたい! 「じゃあ、お邪魔するわ!!」 そんな訳で、金曜日の放課後、初めて結城の家に遊びに行くことになった。

ともだちにシェアしよう!