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続・かなてぃの恋⑲

いつの間にか俺は寝てしまっていたようだ。 目を覚まし、起き上がろうとすると頭がズキズキした。 若干目眩もする。 きもちわりぃ。 そっか、さっき勢い余ってウイスキー一気飲みしたのか。 なんかもう悩みすぎて、そういう行動をしてしまった。 で、酔ってぶっ倒れたのをひよし先生が運んでくれたんだろうな。 あーかっこわりぃ。何やってんだ俺は。 もそもそと起き上がろうとして気付いた。 「うお!?」 思わず声を上げた。 これ、さっき案内された結城の部屋のベッドじゃん。 結城、いつもここで寝てるんだよな。 俺は暫く固まったあと、そっと枕の匂いを嗅ぐという変態行為に出てしまった。 結城の枕からは、なんか甘いイイ匂いがした。 なんつーか、ずっと嗅いでられる。 って、まじで変態じゃん俺! 結城とひよし先生はどうしたんだろう。 とりあえず起きるか。 ズキズキと痛む頭を抑え、部屋を出る。 廊下の電気が消えていた。 もう寝てるのか? そう思ったその時、ひよし先生の部屋から小さく声が聴こえた。 起きてるのか? 薄く扉が空いていたので、そっと覗く。 そして、次の瞬間、腰を抜かしそうになった。

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