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ひよしさんの誕生日⑤

「あ、あと、これ誕生日プレゼント」 「まじかよ!」 運動用のシューズだった。 授業で使ってる室内用のシューズがだいぶボロボロになっていた話を空にした事があったが、まさかプレゼントしてくれるとは。 「サイズ合うかな?ちょっと履いてみて」 早速、袋から取り出して履いてみた。 「ピッタリだ!空、さんきゅー!明日から履くよ」 もう嬉しすぎて、また空を強く抱きしめた。 「わっ、ひよしさん、息できないよぉ…っ」 空は俺の胸の中で言う。 「俺は、嬉しすぎて息ができません!」 「…もう」 空の小さな声が俺の胸元から聞こえた。 俺は幸せ者だなぁ。本当に。

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