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続続・かなてぃの恋⑫

え…、好き?好きって…? 戸惑って黙ってしまった僕に、かなてぃは続けた。 「ずっと好きだったんだ。結城の事が。友達としてじゃない。恋愛としての好きだ」 かなてぃが開いたり閉じたりしていた手のひらをぎゅっと握っていた。 僕は何も言わず、じっとかなてぃを見ていた。 かなてぃは続けた。 「俺は自分の気持ち伝えないつもりだった。結城との関係を壊したくなかったし、ひよし先生との事を知ってからは尚更そうだった。でも、俺、苦しくて。結城のことを考えると胸が張り裂けそうだったよ」 かなてぃは切なげに笑う。 何か言わないといけない気がして、口を開く。 「かなてぃ、僕…」 「結城、いいんだ」 かなてぃが、僕の言葉を遮った。 「ごめん、結城。返事とかはいいんだ。困らせてごめん。困らせたくなくて言わないつもりだったのに結局言っちゃったなぁ。」 かなてぃは青空を仰いでから言った。 「勝手な事を言うようだけどさ、これからも友達でいてくれないかな?俺は結城の事をこれからもずっと好きだけど、結城には大切な人がいる。それに俺は結城との今の関係も大好きだ。だから、こんな下心ありの俺で良かったら、これからも友達でいてほしい」 少し間を置いてから、僕は静かに言った。 「わかった。かなてぃ、ありがとう」 僕は笑顔を作って言った。 僕は、かなてぃの気持ちに応える事はできない…。 でも、嬉しい。本当に嬉しかった。 ちょっと涙が出そうになったけど頑張って堪えた。 泣いたらいけないと思った。 「さんきゅー、結城」 かなてぃが笑顔で言う。 何か言いたかった。 ありがとうっていうありきたりな言葉しか思い浮かばない自分が悔しくて、もどかしかった。 だから僕は、かなてぃに近付いて、ほっぺにちゅっとキスをした。 言葉にできない僕の気持ちを伝えたくて、考えるより先に身体が動いていた。 昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。 「かなてぃ、授業始まっちゃうよ」 少し驚いた顔をしていたかなてぃは、すぐに笑顔になって言った。 「おう!」 ✽✽✽ アルファポリスの方がだいぶ進んでいますので、続きが気になる方はこちらをどうぞ♪→https://www.alphapolis.co.jp/novel/79332834/121173825

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