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新しいスマホを買ったので…⑧
「うお、なんだよ、泣くなよ。撮っただけじゃんよ」
「…撮るのがやなの…っ!ひっく…、ひよしさんの意地悪…っ、こんなの…、ひどいよぉ…っ、ぐすっ…」
ひよしさんが僕の涙を手で拭った。
「ひっく、ひよしさん…手と足、解いて。あと、撮ったやつ今すぐ消して…」
「なぁ、空。最近思うんだけど、泣けば俺が何でも言う事聞くって思ってるだろ」
ぎくっ。
「お、思ってない…!だいたい泣こうと思って泣いてる訳じゃないもん!」
「あぁ、確かに本泣きなんだろうけど、その勢いで頼みごとすればイケるって思ってる感じがするんだよなー」
うぅ、バレてた。
ひよしさんの言う通り、僕はすぐ泣いちゃうし、もちろん泣きたくて泣く訳じゃない。
でも、その勢いで…っていうのは確かにその通り、僕の策略だ。
でもこうもあっさり見破られるなんて。
「そ、そうだったとしても、僕の事を毎回泣かすのはひよしさんなんだからね!反省してよ!自分より一回り以上も年下の高校生を夜な夜な泣かせるなんて、最低だからね!」
もうこの際だから勢い余って言ってやった。
「あー、そうだな。悪かったよ。反省してるよ。お詫びに気持ちよくしてやるから許してくれ」
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アルファポリスの方がだいぶ進んでいますので、続きが気になる方はこちらをどうぞ♪→https://www.alphapolis.co.jp/novel/79332834/121173825
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