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お騒がせ中学生㉒
「り、理玖君!僕、ちょっとのぼせちゃったみたいだからもう出るね!」
僕はとにかくその場から逃げようとした。
「のぼせたって…まだ湯船に入ってないのに?」
理玖君が首を傾げた。
た、確かに…
「と、とにかく!僕もう出るから!どいてくれる?」
上にいる理玖君にどいてほしいと言ったが、何故か理玖君は僕の顔をじっと見つめたままどいてくれない。
その表情が何故か大人びて見えて、少し驚く。
「…可愛い」
理玖君が呟くように言った。
「理玖君…?」
「どかないよ。どこにも行かせない」
そう言うと理玖君は僕にいきなりキスをした。
歯と歯があたってカチッと音がしてしまうような乱暴なキスだった。
「んぅ…、り、理玖君……?」
僕は訳が分からず、理玖君を見上げる。
「空にーちゃん。俺の気持ち気付いてなかった?ずっと好きだったんだよ!空にーちゃんの事が」
「え…っ、んんっ、ぅ」
僕が何かを言いかける前にまたキスをされた。
好き?
理玖君が僕の事を??
頭が混乱し、拙いキスに息が出来ず、涙が滲む。
ようやく唇を離した理玖君が、さっきまでとは別人のような真剣な表情で言った。
「好き。空にーちゃんが好き。誰よりも好きだ。誰にも渡したくない。俺だけのものになってよ!」
そして、またキスをされた。
僕はもう何も考えられなかった。
涙が目から勝手に溢れ始めた。
口を離した理玖君は、僕が涙を流しているのを見て驚いていた。
「なんで…、なんで泣くの!?」
「ひっく、ぅ、ぐすっ、やだ…、もうキスしちゃやだぁ…」
僕は、相手が理玖君であることも忘れて泣いてしまった。
ひよしさん以外の人にキスされてしまった事がすごくすごく悲しくて、涙が止まらなかった。
アルファポリスの方がだいぶ進んでいますので、続きが気になる方はこちらをどうぞ♪→https://www.alphapolis.co.jp/novel/79332834/121173825
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