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※第31話
いま、いつだ。
じかん、のかんかくが、ない。
もう、すくわれ、ないのか。
張り型で下腹部あたりをかき混ぜられるだけで、欲しいものは与えられずに、喉ばかりを使われる。
.....ッ、オーラルフェチか。
すでに呑み込む力もなく、唇からだらだらと涎と精液が滴り落ちていく。
「美しい顔がここまで汚れるのは、逆に壮絶な淫らさで美しいよ」
鹿狩は理性を失った表情を浮かべ、腕をくくった拘束を引きちぎろうと腕をギシギシさせて、皮膚がめくれているのが痛々しい。
「そんなに子種が欲しいのか、欲張りで破廉恥なオメガだね」
嘲るようにグータンス卿は、靴底を鹿狩のペニスに押し当てて、ぐりぐりと踏みつける。
「ーーッぐ、ぐぐくう.....ッんぐ」
痛みに腰を震わせながらま も、びしゃびしゃと水っぽい精液が吹き出す。
「いつもより高くお金をかけたのは、君が壊れにくそうだからだよ」
舌先をちろりと出して唇を舐めると、痛みに涙目になっている鹿狩の唇からからペニスを引きずり出すとその顔にびしゃりとひっかける。
アルファに抱かれれば、ヒートが止まり楽になれることは本能で分かっている。
「.....っ、ね、がっ、っんは、.....だ、いて、くださ、い...でおね、がい」
グータンス卿の肌から香るアルファ特有の甘い香りに頭のがぼんやりとしてくる。
張り型を入れられていても、それだけでは足りない。
「まさか、囚人に私の子供を孕ませるような失態はしたくないからね。君は発情期の度に苦しむ姿を私に見せてくれればいいのだよ」
残酷に笑いをうかべて、ぐいとアナルね隙間から覗く張形の底を靴先で押し込む。
「ーーーッぐ、ああ、あ、ああっ、ああッンーーッうぐ」
あたまが.....とびそうだ。
ぐつぐつと頭の中から煮えたぎるような感覚に、意識が朦朧としてくる。
たすけて、ほしい.....。
プランの失敗しか頭の中には思いつかず、過ぎる快感に我を忘れそうになる恐怖に震える。
これで、おわりなんて.....いやだ。
身震いを繰り返してカタカタと震える彼の目の前で、扉が開かれると、星間警察の制服を来た男達が部屋の中になだれ込んできたのを視界の隅でとらえ、そのまま意識を手放した。
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