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「はぁっ、先輩……入りましたよ」
秋良も苦しそうに、少し呼吸が乱れている。しばらくすると、探るような緩やかな抽送が始まった。
さっきとは違う、強烈な圧迫感に脩は呼吸を乱し微かに呻く。
「はぁ、はぁっ……た、たばた……きついんだけど……」
「せ、せんぱいっ‥‥‥」
すっかり自分の世界に入ってしまったのか、秋良が体を前に倒してくる。
「あああっ、んっ、はぁ、ばか!」
グッと奥を抉られ、脩は目の前に花火が散った。全身の毛が逆立ち、ゾワッとした快感が覆い被さる。
「好きです。先輩‥‥‥好きなんです」
秋良のしっとりと汗に濡れた体が、脩の素肌に触れる。
唇に柔らかい感触を感じて、思わず求めるように口を開く。
舌が入り込んできて、無我夢中で舌を絡ませてゆく。
「嘘でもいいんで‥‥‥好きだと言ってください」
囁くような言葉と共に唇が離れていく。秋良がどんな顔をして、そんな事を言っているのか分からない。見てみたい欲求に駆られてしまう。でも、見てしまったら後戻り出来ないような恐怖もあった。目隠しされている事で、恐怖もあるが安堵もあった。
「ーーっ、すき、だよ‥‥‥」
脩は掠れるような声で、言葉を発する。微かに秋良が、息を詰める気配を感じる。
「ありがとう‥‥‥ございます」
秋良の震える声が降り注ぎ、これで良いのかと複雑な気持ちが込み上げてくる。言わせた好きで、秋良は満足なのだろうか‥‥‥でも、聞いたところで自分が秋良の気持ちに応えてあげられるのかーー分からない以上は、何も言えなかった。
「ーーあああっ、たばたっ」
思考から引き戻されるように、激しく中を穿たれ再び頭の中が真っ白になる。
ガンガンと腰を打ち付けられ、あまりの刺激に思わず意識が飛びそうになる。
「はぁはぁ、先輩っ、俺もう」
「あっ、んっ、ちょっと、待って‥‥‥」
グッと腰を突き上げられ、生暖かい液体が壁に打ち付けられる。その脈動を感じながら、脩も何回目かわからなくなってしまった絶頂に身悶える。
「あっ、はぁ、待ってて言ったのに‥‥‥」
まるで自分の声じゃないような掠れた声が、遠い意識の中で聞こえてきた。
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