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「なんでそう思った」 「えーと……安城さん、先輩にやたら馴れ馴れしいから……?」 「お前にも馴れ馴れしいだろ」 「……さすがにキスまではされてないです」 「そんなこと誰がさせるか、しやがったら息の根止めてやる」 「ひぃっ……息の根止めっ……止めっ……」 「お前の息の根じゃねぇよ、ビビってんじゃねぇ」 「あの、でも……先輩って男のおれに平気で……い、いろいろしてくるから……男の人とも経験あるのかなって……」 「色々って」 絡みついていた両腕が解かれたかと思えば。 まったいらな胸に両手をあてがわれた。 「こういうことか?」 掌の中心で突起を転がすように揉み込まれて夏生は俯いたままコクコク頷いた。 「誰がこんなこと野郎にするかよ」 「えぇぇえっ、あの、おれ……っおれも一応野郎ですっ、男なんですけどっ」 うっすらピンク色に艶めく乳首が指の間に挟み込まれる。 たっぷりじっくり捏ね繰り回される。 「ぅ、ぅ、ぅ……っやです……っ」 「夏生は夏生だろ、他に代わりはいねぇ」 「ぅ、ぅ、ぅ……?」 「男とか女とか関係ねぇ。お前だから色々したくなんだよ、色々……な」 より湯船に潜り込んだ鷹栖の片手。 頑なに閉ざされていた夏生の太腿をやや強引に割ると、探り当てた熱源を緩々と擦り上げ、よからぬ愛撫を施してきた。 「先輩ぃぃっ……さっきまで、あんないっぱい……っいろいろしたじゃないですかぁ……っ」 「さっきまではクスリでいいように操作されてたからな、それとこれとは違うんだよ」 「っ……おれの言い方真似したぁ……っ」 ツンと芽吹いた乳首と着実に昂ぶりゆく熱源を同時にゆっくりしごかれて、夏生は、じれったそうに胸を反らした。 でも、確かに、先輩の言う通りかもしれない。 さっきと違う……さっきより感じちゃってるかも……しれない。 多感な先端が意外なくらい優しい指先にくすぐられる。 控え目な括れ付近を集中的に刺激されると堪らず声が出た。 「ゃぁっ……そこ……っ」 ぱしゃ、ぱしゃ、不規則に立つ水音。 深いブルーのライトの中に上擦った声が吸い込まれていく。 「もう……おれ……っ……こんなされたら、また……」 「またいけばいいだろ」 「んっんっ……せんぱぃ……っ」 「何回もいかせてやる」 ほの明るい照明に舞った水飛沫。 「っ……っ……ぇ……っ……?」 矢庭に体の向きを変えられるや否やバスタブの縁に座らされて戸惑う夏生に間髪入れずに鷹栖は迫った。 頭を屈めた一匹狼が次に何をするのか想像がついた平凡羊は慌てて拒もうとしたが。 間に合わなかった。 あのガブリキスが……初心な熱源に炸裂した。 何の迷いもなしに鷹栖の唇に捕らわれた。

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