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「智ちゃーん、おは…え!?なにその顔!?」 「なにって…普通の顔だけど」 「平凡顔は元からでしょ!そうじゃなくて!頬っぺ!何事?まさか殴られたんじゃないよね?」 「誰も平凡顔とは言ってないだろ!うるせーな、なんでもねえよ」 部屋を出ようと片足だけ靴を履いた時、ちょうど玄関の扉を叩かれて開けると律がいた。 顔を合わせた途端、俺の口端に青タンができているのを見てギョッとして冒頭の会話に戻る。 「つーか、なんでいるんだよ。朝練は?」 朝練のない日は俺と一緒に登校してるけど、確か今日はあるはずだ。昨日は無かったから一緒に登校したんだし。 それがどうして今日も玄関の前に立っているんだろう。 「いや、待って待って。それどころじゃないでしょ。どうしたの?マジで殴られたの?誰にやられた?」 「殴られたんじゃないって。俺が喧嘩なんかするように見えるか?お前こそホントなんでいるんだよ。言っとくけど織田はもう先に出たからな」 織田に寝惚けて殴られたなんて言えるわけがない。話がややこしくなるし、わざわざ説明するのも面倒臭い。する話はこれ以上ありませんの意思表示にもう片方の靴を履く動作に入ると、律が真面目な顔をして部屋に入って来た。後ろで扉がガチャンと閉まる。 「うわ、ちょ、入ってくんなよ!ただでさえ狭いのに…靴履けねえだろうが!」 律みたいなでかい奴が入ってくると一気に玄関は満員状態になって身動きが取れない。勢いに任せて押し出そうと肩を押したが、逆に律は俺の手首を掴んで押し返してきた。 「智」 「っ」 「怒るよ。誰にやられたんだ」 ――…なんだよ。 いっつも智ちゃん、とかふざけた呼び名で呼ぶ癖に。 腕を掴んだまま離さない律の様子を伺うように下から顔を見上げる。 「………」 はぁ… 怒るよ、って。 もう怒ってんじゃん。

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