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これが俺と律の食事関係だ。作るのは俺。食材費は割り勘、あるいは律の方が多めに払ってくれたりする。まあ寮の外には出られないので一階にある学生用スーパーで買うのでかなり割安だ。 もちろん律が部活で忙しく食べに来ない日が続くときは自分の分だけなので、1人で買い出しに行くし、律も毎日食べに来るわけじゃない。 「一応せっかくの同室なんだし、それくらいしてやるよ?俺、料理作るの好きだし」 「アンタ……俺に嫌われてるって自覚、無いの?昨日俺にされたこと忘れたわけ…?」 「!」 まさか織田の口から昨日のことを触れて来るとは思わずビックリしてしまった。これは、聞くチャンスか? 「そ、そういえば昨日のアレどういう意味?ごめんけど、俺やっぱりお前のこと覚えてない…」 「…覚えてないやつに話すことなんてねえよ」 しかし織田はプイッと顔を背けて、携帯に視線を戻してしまった。もう聞くな、ってことだろうなこの感じは。 仕方ない。 聞いたところで俺は覚えてないのだから。 俺は気持ちを切り替えて、キッチンへと向かう。というか結局、晩御飯どうするつもりなんだろう。 「で、晩ご飯オムライスだけど、食う?」 「………」 「食わないなら別にいいけど」 「………食う」 「あいよ」 ムスッとしながらではあるが、素直な返事が返ってきて俺はこっそり笑った。 なんだ、可愛いところもあるじゃん。 「苦手なもんある?」 「ない」 「いいね。律はグリーンピース嫌いとかガキみたいなこと言うからグリーンピースは入れないけど…いいよな?」 「なんでもいい」 素っ気ないながらも返事が返ってくるのが、なんだか嬉しくてどうせなら美味いのを作ってやろうと気合が入れる。 昨日は1人だったしインスタントで済ませたが今日は折角だからタマネギのスープも作ろう。サラダは絶対いるし。なんて考えながらキッチンに立っているとソファーからこちらを見ていた織田と目が合った。 「ん?」 「アンタって………」 「なんだよ」 文句か? 「相変わらずだな」 違和感のある言い方に、手が止まった。 「見ててイライラする」 「…理不尽過ぎて意味不明なんだけど。んじゃこっち見てないで携帯見てろよ」 「………」 織田は無言のまま携帯をテーブルに投げて、寝る態勢に入った。 なんだ、こいつ。相変わらずって…俺、お前と会って2日しか経ってねーけど。喧嘩売りたいだけか? 違和感が拭いきれない。 しかし、時計を見ると30分を過ぎようとしていて、俺は手元に集中することにした。

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