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本日のメイン料理も魚
部屋干しはあまりしたくないが朝やる時間が無いので、俺は洗濯物を誰でも使える洗濯機コーナー、要はコインランドリーみたいな所に持ってきていた。
本物のコインランドリーとは違い、コインは要らない。空いてたら勝手に使えるシステムだが、みんなここをコインランドリーと呼ぶので俺も見習ってコインランドリーと呼んでいる。
放課後ということもあり、見渡すと既に何人かが使用しているようで中央のベンチで各々携帯を弄ったり本を読んだりして終わるのを待っていた。
空いてないかも…と一瞬不安になったが奥の方に一つ空いているのを見つけて、直ぐさまそこに向かうと透明な蓋を開ける。
1年の時からお世話になってるメーカーの洗濯機だ。使い方はもう完璧にマスターしている。
持ってきた袋の中からどんどん洗濯物を入れて、側に置いてある洗剤や柔軟剤など必要なものを入れ蓋を閉めた。
あとはいつものようにボタンを押して待つだけだ。
「よいしょ」
俺は空いているベンチにお爺ちゃんのような声を出しながら腰掛けた。
この階は2年生専用のコインランドリーだから、下級生も上級生も居ない。だから気楽でいい。
見知った顔は1人も居なかった。居たとしても俺がフレンドリーに話しかけられる相手なんて、律くらいしか居ないが……あと、織田?
織田を頭数に入れるのは悩むな。
あいつ、友達って感じじゃ無いし、ただの同室にしては俺ちょっと世話焼き過ぎって感じもするし。冷静に考えると我ながらオカン感が凄い。
でも、昨日俺の作る飯は美味しいって言ってくれた。
普通に美味い、と。
普通に、といちいち付けてくるところは可愛げがないが、織田らしくて逆に信用できる。あいつ素直じゃ無さそうだしなあ。
昨日の出来事を思い出して、つい頬が緩みそうになっていると、突然横から声を掛けられた。
「キミ、ともちゃん…でしょ?」
「へ?」
パッと顔を上げると隣にめちゃくちゃ可愛い女の子が座った。美少女だ!…とテンションが上がりそうになった俺だったが、すぐにここが男子校だと思い出す。
訂正しよう。
めちゃくちゃ可愛い、男の子だ。
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