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05
晩飯がいらないと言っていた通り織田は部活が終わる時間を過ぎても部屋に戻らなかった。
時計を見ると21時を回ろうとしている。
俺は晩飯を適当に終わらせ早めにシャワーを浴び、今は自分のベッドの上で寛ぎ中だ。
始めは薫くんのことを悶々と考えていたが、あまりにも帰ってこないので本人が帰って来てからでいいや、と考えることを放棄した。俺が今あーだこーだと考えたって仕方ないし。
久々に1人でのんびり過ごせる時間にんんんーと伸びをする。
「はー、暇だ…」
織田と言い合うこともなく、部屋で気まずい思いをする事もない。意識してみると、なんと素晴らしい時間だろう!
素晴らしいんだけど、ここ最近騒がしくしていたぶん暇に感じる。律からも何も連絡が来ないことを見ると、やはり織田と一緒にいると予想。
「律、幸せなんだろうな~…」
織田の横で嬉しそうに笑う律が安易に想像できた。
律は恋人ができた途端に、親友である俺との時間が極端に減るような冷たい人間じゃない。かと言って俺との時間を優先させるほど親友ラブでもない。
教室で隣にならないと気が済まないとか、智ちゃんのご飯が食べたいからデート早めに切り上げて来た、とかたまに頭のおかしいことを言ってくるときはあるが基本恋人は大事にする。聞きたくもない惚気話を聞かされるときもあるくらいだ。
そのおかげで、というかそのせいで俺は男同士のやり方を知ってしまった。男同士でやる時ってそこ使うんだ…と肝ならぬケツが冷えたのを今でも覚えてる。
律はどっち役なの?と恐る恐る聞くと、いつもの爽やかな笑顔で「俺?俺は突っ込む方に決まってんじゃーん。てか、どんなに好きな人でも突っ込まれるのは無理かな~」と返事をしてくれた。
そうか、突っ込むのか。それを。
下品を承知で言わせてもらうと小さい頃から一緒なだけあって、律の律とは顔馴染みだ。
さすがに勃…元気ハツラツな状態を直視したことはないけど、まあだいたい想像はつくよね。
そんなアレをアソコに……?
想像しただけで身震いをしてしまった。
「いやー、無理でしょ。無理無理。確実に切れて痔になる未来しか見えないわ」
もちろん痔になるような関係になる未来など来る予定がないので安心はしている。
「ハッ、そうか!ということは、織田が………?」
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