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聞き間違えかな、と思い「はい?」と聞き返すと他の先輩達も本当だ、本当だと騒ぎ出し周りを囲まれた。
待って!!怖いんですけど!!?
「お前いいよなあ、あんな美人の傍にいられてよ~」
「レイヤきゅんあのチャラそうなイケメンと付き合ってるんだろ?」
「イケメンマジ滅びろ!」
「え、い、いや、は?確かに付き合ってますし、イケメンですけど…あれチャラい部類に入るんですか?…あ、じゃなくて…」
あなた方、先ほどそのレイヤきゅんに接触アタックしてましたよね?
俺の疑問が伝わったのか先輩の1人が俺の肩をガシッと掴んだ。
「ひょえ…!?」
「さっきのは悪かったな!ある奴に言われて仕方なくやったんだけど、レイヤきゅん思った以上に頑丈で倒れてくんなくてさあ」
「そうそう。あんなに細いのにどこにそんな力があんだよって感じだよな~」
「だから、かなり強めにやっちまったんだよ…レイヤきゅん怒ってる?」
「………はあ、まあ」
あなた方というより、それをけしかけた主犯格の薫くんに激おこでしたけど。
「マジかあ~~~だよな~~~。じゃあこれからすれ違うたびにレイヤきゅんに蔑むような冷たい目を向けられるってことかあ」
「ふおおおそれはそれでたまんねえ…!」
「レイヤきゅんとお近づきになりてえけど蔑まれて足蹴にされるのもいいなあ…」
「…………」
ねえ、正直に言っていい?
気持ち悪っ。
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