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俺の横で萌え~とでも言わんばかりの顔で語る律を睨み付けると、気付いてドヤ顔を返された。くそぅ、なんか悔しい。 「俺の弟の話はもう終わり!律も姉ちゃんの話しろよ」 「俺ぇ?そりゃ姉ちゃん居るけど、大して話すことないよー。仲良くないし」 「話すことない!?嘘つけ!じゃあ俺が言ってやるけど、こいつの姉ちゃんはな?それはもう美人で可愛くて絶世の美女でモデルとかやってるスゲー姉ちゃんなんだよ!」 「なんであんなのがモデルなんてできるんだろうねー。不思議」 「はあ!?美形一家の癖に!ふざけるな!」 「なんで智ちゃんがキレてんの?ウケる」 「………」 確かにな。 なんで俺がこんなにも怒ってんだろ。 律の言葉にハッと我に帰り、目の前の藤白と織田を見れば1人はポカーンと口を開け、1人は面倒臭そうに目を半眼にしてこちらを見ていた。 藤白は俺と目が合うと途端にぶはっと吹き出して笑い出す。 「めっちゃ仲良いじゃん!小学校から一緒ってことは幼馴染ってことだよな?そういうのお互い知り尽くしてるみたいで羨ましい」 藤白が嫌味を言っている訳じゃないのは百も承知だが、これはこれで羞恥心を覚える。 「そうそう〜仲良いのよ、俺ら」 律が藤白に笑顔を返すがほんとやめて。ほんと恥ずかしいからやめて。身内ネタで盛り上がった後に盛り上がっているのが自分だけだった時の気まずさたるや。 藤白の横にいた織田は特に何も言わず俺から目を逸らすと、再び食事を再開させようと箸を動かし始める。 だがそうはさせるか、と名前を呼んだ。 「織田は!織田は兄妹とか…いんの?」 呼んだはいいものの、直ぐにプライベートな事を聞いたことを後悔した。口には出してこないが「こっちに話振るんじゃねえよボケが」と心の声が聞こえてくるような凶暴な顔をしている。 「そういえば俺も玲哉の家族構成、聞いたこと無かったかも~」 「俺の予想は双子の妹がいるに1票」 「藤白…なんで予想でそこまで当たる確率の低いところを行くんだ…」

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