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白鳥くんの反応にはてなマークが浮かぶ。なんだその反応。 「俺、変なこと言った?」 「浅倉と付き合ってるのか?末永と仲良さそうにしてたそいつが」 「仲良さそうにしてたところから誤解だけど、そうだよ。律の一目惚れ。あいつが可愛い子スキーなのは白鳥くんも知ってるだろ?」 「まあ…」 「…白鳥くんどうかしたのか?なんか変じゃない?」 「っ変じゃない!変なのはむしろ…!」 またベンチから立ち上がりそうな勢いでこちらを向いた白鳥くん。白鳥くんの眼鏡越しの瞳をジッと見ると、その瞳はなんだか不安げな色を写している気がした。 しかし白鳥くんはハッと我に返ったように眼鏡を押し上げる。眼鏡に反射する光のせいで瞳は見えなくなってしまった。 「なんだよ、言いたいことあるなら遠慮すんなって」 「別にない」 「うわ、出た。織田もそういうのよくするんだよな。でもこっちはそう言われる度に余計に気になるんだよ」 「………末永さっきから織田の話ばかりするな」 「…は?…してないしてない!してないだろ!………してる?」 「してる」 こくんと縦方向に頷かれて、顔をしかめる。俺疲れてんのかな…。 まあでも仕方ないっちゃ、仕方ないか。律とだけ過ごしてた日々からしたら、かなり急激に毎日がデンジャラスになった。 織田が来る前の平穏だった頃が懐かしい。律の彼氏が覚えられないだとか幸せだったんだな… 「末永?遠い目をしてるぞ」 「…したくもなるわ…」 「よく、分からないが…とにかく末永は誰とも付き合ってないってことでいいのか?」 「そうだよ、誰とも付き合ってねーよ。そもそもここ男子校だぞ」 「そ!そんなことは分かってる!」 気を取り直してコーラを飲む。 俺の台詞に白鳥くんが顔を赤くして言い返してきたが、意味が分からない。分からないものはそっとしておくに限る。 「つかこっちも大変なんだぞ!聞いてくれよ!何の因果か知んねえけど俺、織田と同室でさ。律のヤキモチ対策で、新しい友達見つけたのはいいけど、そいつまで織田とイチャイチャするもんだから結局また律と一緒に居るっていう元も子もない状況なんだよ」 旧友に会えたような気持ちで愚痴をこぼすと、白鳥くんが顔を赤らめるのをやめて俺の方を向く。 「新しい友達?」 「そうそう。織田と俺が不可抗力で接触しても律がヤキモチ焼くし、逆も然りだし。律以外の友達見つけたらいいんじゃないかと思ったんだけど…上手く行かねえんだよなあ」 「……そうか」 赤くなるのをやめたかと思えば今度は何故か悲しそうなオーラを醸し出す白鳥くん。…忙しい奴だな!今度はなんだよ!

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