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第6話

それから、どのくらいの時間が経過しただろうか。雅也様は、僕の負担をなるべく少なくするため辛抱強く、香料と、下に流れ出た僕の蜜で、秘所の蕾を潤し、丹念に解してくれていた。 ぐじょぐしょと泡立つ音が、部屋の中に淫靡に舞う。耳を塞ごうとすると、そこに口づけされ、だめ、もっと、啼いて、そう甘く囁かれ、初めて味わう感覚に、ただ翻弄されていた。 「笑、そろそろ挿れるよ」 前をくつろげ、雅也様は、ご自身の雄を取り出した。すっかり昂り、先端からは透明の液が滲み、剛直をししどに濡らす様に、息を飲んだ。 ぐいっと、腰を両手で高く持ち上げられて。 雅也様の、熱くたぎる雄が、ゆっくりと、狭い肉襞を割って、中に入ってきた。 「ひぁん・・・!」 一際、甲高い声が上がってーー。 「もう少しだけ、我慢できる?」 雅也様もきっと苦しいはず。 「うん、うっ・・・ん、ん」 頷くと、息を吐くように言われ、その通りにすると、ずんと、一気に、雅也様の雄が根本まで、挿入された。 「痛っ!」 体がばらばらになってしまうのではという、衝撃に、目から涙が溢れる。 「笑、全部、入ったよ。偉いね」 優しく瞼や、額、頬っぺたにに口づけをして、僕の中の、雅也様が馴染むまで、抱き締めてくれた。 「笑、動くよ」 「えっ!?雅也様、ちょっと、お待ちく・・・あっ・・・ん、ん、そんな、いきなり・・・あっ・・・ん」 ぱんぱんと腰を強く打ち付けられ、その度、体がしなる。敷布に、爪を立て、体が投げ出されないように必死に耐えた。次第に、激しさを増す律動に、声が止まらない。 「ひぁ・・・ん」 最奥を穿たれ、肉襞を亀頭でごりごりと擦られた瞬間、体がびくびくと大きく痙攣した。 頭の中が真っ白になるくらい気持ち良くて。屹立も、ゆっくりと頭をもたげる。 「ここだね」 雅也様は、嬉しそうに微笑むと、集中的にそこばかり、攻めてきて。 「いゃ・・・ん、おかしくなる」 雅也様を見上げると、その顔はほんのり紅潮し、うっすら汗ばみ、息づかいも荒く、ぞくっとするくらい格好よくて。 「笑、一緒にいこう」 ずんずんと、一層、激しく突き上げられ、雅也様が、僕の中に熱い迸りを放ち、僕も、お腹に、白濁を吐き出した。 笑、笑、うわ言の呟いて、はぁはぁと、肩で息を吐きながら、そっと、僕の体を抱き締めてくれた。 共にしっとりと汗ばんだ肌を合わせ、口づけを何度も交わした。 「笑、愛している。絶対に生きて帰ってくるから、待ってて欲しい」 「雅也様」 真摯に思いを伝えられ、涙が溢れた。 「ただの下働きです。身分が違いすぎます」 「河西の家は捨ててきた。笑は、もう私の妻だ。誰にも文句は言わせない。それに、もう下働きではないよ」 「雅也様、雅也様」 その逞しい肩にしがみつくと、僕の中にまだいる、雅也様の質量ががぐっと増すのが分かった。 「もう少し・・・いい!?」 熱っぽく囁かれ、見詰められーー。 「初夜だよ、笑?」 「しょ、初夜って、雅也様、あ、あの・・・」 緩やかに、律動が開始され、 「帰ってきてから、祝言をあげよう」 「は、はい・・・っ、そこやだ。あっ、ん、ん」 弱い所をぐりぐりと擦られ、奥を穿つように何度も剛直で貫かれ、涙でぐじゃぐじゃになりながらも、喘ぎ続けーーやがて意識を手放した。

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