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【可愛いペットになる方法】ノッキ

 15歳の春のことだった。  学校から帰ると家の中がどこか閑散としていた。母の姿はなく彼女の荷物がすべてなくなっていた。 まさかと思いながらも誰もいないキッチンで即席麺だけの食事をとって一週間、ようやく捨てられたのだと気がついた。その頃には両親の不仲にも気がついていたし、喧嘩ばかりの夫婦なら別れればいいのにと思っていたくらいだ。  だが半年が過ぎたころ父が一人の女を連れてきた。やけに化粧が濃く強い香りをまき散らしている嫌いなタイプの女。それと小さな子供がひとり。  緊張と興奮を隠しきれない面持ちを見た瞬間の、あの感情を今でもうまく言葉にできない。  ただひとつだけ____全部壊れてしまえばいいと願ったのを覚えている。 ※ 「春兎はると?」と、声とともにドアが開き顔をのぞかせたのは弟の郁いくだった。毎回ノックくらいしろと言っているが、育ちのせいか守られたことはない。  ふたりの間に血の繋がりはない。父が勝手に連れてきた女のおまけみたいなものだ。 「何か用?」 「うー……んと、ね」  ドアの前でモジモジしているが出ていくつもりはないらしい。ため息をつくと部屋へと招き入れた。 「またか……」 「えへへ」  あれから3年近くがたつ。  優しかった母を追い出した父と女はアホのように子供の前でも盛るようになっていた。どちらかといえば正義感が強くまじめだった父の豹変ぶりには驚かされた。  まだ10歳の郁のいる寝室で、耳障りで甲高い声で喘ぐあのひとのせいだということはわかっている。春兎の印象を裏切らないだらしのない女だった。 「仕方ないな、おいで」  ソファへ腰かけると郁は甘えたようにすり寄ってきた。 「あのね、今日ね」と郁は安心しきったように学校での出来事を春兎に話してくる。家の中で居場所はここにしかないのだろう。それは春兎も同じようなものだった。   表向きは再婚同士の父と母・それに連れ子の兄弟、というどこにでもありがちな風景だが、とっくに家庭として機能はしていなかった。  両親はセックスに夢中だし、兄弟も似たようなものだ。  子供特有の柔らかい髪を撫でながら聞いていると郁はまるで猫のように目を細めた。ゴロゴロと喉の鳴る音が聞こえてきそうだ。 「気持ちいい」 「そうか」  柔らかく微笑んで顔を落とすと頬に唇をつけた。桃のような産毛が敏感な粘膜を撫でる。そのまま軽いキスを繰り返し、つぶらな唇にたどりつくと湿ったように吸い付いてくる。 「……んっ」  顎の下を撫でながら口づけを深くすると郁は幼い手でしがみついてきた。その仕草が男の劣情を誘うとも知らずに。 「キスも気持ちいい?」 「……うん」  いつからだろう。  2人きりになると性的な触れ合いをするようになっていた___たぶん最初は嫌がらせのつもりで。あの女の息子になら何をしてもいいと春兎は思っている。そして残念なことに郁もそれを受け入れている。愚かな親子だった。  舌を絡めるように、顎の裏をくすぐるように、歯列の一つ一つを確かめるように。教えたとおりに郁は応えてくる。 「……うん、上手」  呼吸の継ぎ方もうまくなった。息を止めてぜえぜえとすることもない。熱い吐息をもらしもっと欲しいとねだるように甘える。 「はるとぉ」と蕩けた声を出すころには、郁の体からはすっかり力が抜けていた。濡れた瞳からは発情が伝わってくる。春兎はわざとらしいくらい優しく囁いた。 「どうした?」 「……なんか、変、」  モジモジと腰を揺らしながら恥ずかし気に頬を染めている。 「変?」 「うん……おちんちんが、ムズムズする」 「……そうか、見せてごらん」  下着ごとずりおろすと郁の性器は幼いながらも膨れ立ち上がっていた。 「へんでしょ……」 「変じゃないよ。キスだけて気持ちよくなっちゃったんだ?」  成人男性のそれとは違いやわらかく小さな性器はきれいな色をしながらも、男の兆しを見せ始めている。 「ほら」と触ってやると郁は悲鳴にも似た声を上げた。 「……ぼく病気なの?」 「違うよ、気持ちよくなると男はこうなる。俺のもそうだよ」  パンツ越しに触れさせると郁はびっくりしたように手を引っ込めた。 「わっ」 「郁はまだ子供だから小さいけど、すぐにこうなる……見たい?」  誘うと恥じらいながらも、コクリと頷いた。  春兎は下着を下げると大きく昂ぶり始めた自身を郁の目の前に出した。 「……すごい」 「触ってみる?」  ゴクリと喉を鳴らしながら郁の小さな手が春兎のそれに伸びた。ぺたりとした手のひらが包み込み、好奇心に満ちた瞳にさらされる。  興奮して一回り大きくすると郁は驚いたように手を離し、まじまじと昂ぶりを見つめている。 「前に郁のおっぱいに触った時も気持ちよかったでしょ?その時はムズムズしなかったの?」 「ちょっとだけ、した」  Tシャツをまくり上げて小さな粒がぷっくりと色づくまで舐めてやったこともある。その時の郁は気持ちよさのあまり泣き出してしまった。 「どんどん大人の体になっていくね」  ぷるんと上を向いたままの性器を指だけでこすり上げると郁はいやいやと首を振った。 「なんで?気持ちよくない?」 「……おしっこ漏れちゃいそう」 「漏らしてもいいよ」  力を入れないように軽く上下に動かしていく。そのたび郁は可愛い悲鳴を上げた。  キスを交わしながらお互いの性器をこすりつけた。ぬるつく春兎の体液がまだ何も知らない郁の体を汚していくのを感じると身体の奥から仄暗い喜びのようなものがこみ上げてきた。  このままもっと穢してしまいたい。 「ねえ、郁?」と耳の中に吹き込むと、郁はキャンと身をすくませた。 「もっと、いいことしてみようか?」  引き出しを開けて小さな箱を取り出した。  シンプルな箱からは中が想像できない。郁は震えながらも春兎が箱を開けて中身を取り出すのをじっと見つめている。  中から現れたのは白い動物の尻尾のようなものだった。フワフワの毛が持ちよさそうに揺れている。 「……尻尾?」 「そう尻尾だよ。これから郁は動物になっちゃうんだ」 「動物?」 「そう、こっちおいで」  膝の上に横たわせ腰を高く掲げるとむき出しの下半身が丸見えだった。小さくしぼむ可憐な穴が緊張できゅうっと閉じ切っている。 「やだ、恥ずかしいよ」 「郁と俺との秘密だから……大丈夫」  ローションを取り出すと春兎はふたを開け手のひらに取り出した。ネチュネチュと粘つく音がする。 「怖がらなくていいよ。……痛くなっちゃうから、力抜いて」 「う、うん」  体温で温めたローションを郁の後ろの穴へと円を描くように塗りこめた。ヌルヌルと滑るそれはいやらしく光沢を帯び、ひくつく動きをよくわからせた。 「えっ……?!やだっ、そこ、汚い……」 「汚くない。大丈夫だから、ね?」 「ううっ」  高く掲げられたお尻は小さくて丸々として可愛らしい。それをこねる様に刺激しつつ熱心にローションで潤していく。お餅のように柔らかい肌は春兎の望むように形を変えていく。   「ちょっとだけ入れるよ」 「……ひゃあっ」  指を1本、郁の体内へと忍び込ませた。  何かを入れる場所ではないから身体は必死に押し戻そうとする。そのたびに「力を抜いて」と囁くと怯えながらもコクコクと頷き言いつけを守ろうとする郁のいじらしさに春兎は昏く笑みを浮かべた。  このままもっと支配されていけばいい、と、心の奥で願う。  郁の身体は少しずつ春兎の指を飲み込んでいった。 「どう?痛くない?」 「……痛くないけど、なんか……気持ち悪い……」 「そう?」  粘り気のある液体をそのままお尻へとたらすと、狭間を伝って指をくわえた場所へとたどり着いた。ひんやりと冷たい感触に郁は驚いて力を入れたが、撫でながら押し開いた。  小刻みにゆびを動かしそれを体内へと導いていくたび、クチュクチュと湿った音が聞こえている。 「あ……っ___っ、あっあっ」  いつの間にか郁は春兎の動きに夢中になって腰を動かし始めた。誰にも教わっていないのにその動きは性行為のそれと同じだった。 「や、ああっ、はる、とぉっ」 「気持ちいいでしょ?」  もう一本の指も挿入すると最初だけ拒む身体は春兎のリズムに合わせて開いていった。 「かわいいよ、郁」  あいた手で郁の体をたどり、胸の小さな粒を探り当てしごくと体内がきゅうっとしまった。 「あっ、あっ、あっ」とスタッカートのように郁の声が弾んでいく。  いじらしくて可愛い郁、と、動きを早めながらキスを送ると郁は何も考えられないとばかりに口を開けた。 「気持ちよくて馬鹿になっちゃったね」  やんわりと腹を持ち上げさらに高くなる双丘を割り開いた。邪魔をする肉のなくなった狭間に顔をおしつけると、指をくわえ込んでいる場所に舌を伸ばす。 「……っ、あ、ああ、やあ」  指で広げた輪を丁寧に舐めてかわいがる。開いた隙間に舌先をうずめると郁の味が伝わってくる。それを言葉にして教えたら郁の全身が羞恥に染まった。 「やめて、舐めないで、汚いから……やだあ、春兎ぉ」  逃げようと暴れる姿がよけいに嗜虐心をそそることに郁は気づかない。 「かわいい郁、大丈夫だよ」  わざとピチャピチャと音を立ててすすると郁からは細い悲鳴が聞こえてきた。さんざん濡らしてからここにいれるものを想像しただけで、ずくりと下半身が疼く。  ソファの下に転がっていた尻尾を拾うと、その先端にもローションをたらした。 「……どうするの、それ」と震える声で郁が問いかける。  そんなの決まってるでしょ、と春兎は微笑みを浮かべ尻尾の先を舐めた。 「郁をペットにしてあげる」 「あっ……___あああっ」  いくら滑りがよくなっているとはいえ、ほぐされた場所は硬質なものを押し込まれるとおびえ閉じようとした。それを防ぐように肉の輪を刺激しつつ、ゆっくりと尻尾をめり込ませていく。 「さっきの指と同じくらいだから大丈夫」 「怖いっ、やめて、春兎」  いやいやと首を振られても逃すまいとしっかりと腰を固定した。たっぷりとローションを継ぎ足しぐちょぐちょになった下半身におかしな尻尾が生えようとしている。 「嫌がったってやめてやらない」 「やあっ」  先端の膨れた部分が入るとあとはすんなりと尻尾は郁の体に納まった。異物感が酷いのか郁は何度もお尻を振ってそれを取ろうとしたが一度しっかりと入ってしまったそれは簡単には抜けない。まるで興奮して尻尾を振っている動物のように見えて、春兎は満足そうに笑みを浮かべた。 「見て、フワフワの尻尾が生えた郁……可愛い……俺のペット」  郁の小さくてかわいいお尻に生えた白くてふんわりとした尻尾。郁が動くとそれも揺れる。 「今からもっと気持ちよくしてあげるからね」  春兎はニコリと笑みを深めると、手に持っていた小さなリモコンのスイッチをオンにした。ヴヴヴと電気の稼働する音と振動が郁に直接伝わる。 「ひゃあ、あ、ああ」  尻尾の付け根にセットされていた金属が小さく振動する。それが締めつけた門を刺激し、体内までも震わせた。 「やだあ、怖いよ春兎……」  高く掲げたお尻で揺れる尻尾を春兎は満足そうに眺めた。 「はしたない格好で誘ってるの?おれの子猫ちゃん」 「ち、ちが……やだよお、止めて、これ、抜いて」 「うそ。だって、気持ちいいんでしょう?」  さっきまで緊張のせいか小さくなっていた郁の性器は再び立ち上がり始めていた。電動の動きに合わせふるふると揺れている。 「こんなことされて気持ちよくなっちゃって……やっぱりお前も淫乱なんだね」 「……っうっ、うっ……」  体内を掻き混ぜるような違和感はいつしか快楽の神経と結びついてしまったようだ。郁はボロボロと涙を流しながら腰を振っている。 「あ__っ、あ、あ……気持ち、い」 「素直ないい子には、ここも触ってあげるね」  四つ這いになって息を荒くする郁の下半身に手を差し入れると膨らんだ性器を扱き始めた。やわらかな肉の昂ぶりを優しい力で導いていく。 「あ___、あ、あ、あ、あ」  郁には刺激が強すぎるのだろう。口を開けたまま放心したように喘ぎ続けている。そうやって狂っていけばいい。春兎なしじゃいられない身体になっていけばいい。  面白いおもちゃを手にした時のように春兎は夢中になって郁をいじった。 「で、ちゃう……おしっこ出ちゃいそう、春兎お」 「出してもいいよ、全部出して見せて」 「あー……っ、やだ……、春兎……っ」  それしか言葉が出なくなってしまったのか郁は春兎の名を呼び続けた。  辱め痛めつけている張本人しか頼ることのできない哀れな生き物に春兎は満足気な吐息を漏らした。 「いいね、郁、大好きだよ」 「春兎、……出ちゃう」  揺れる尻尾を掴むと春兎はリズミカルに抽送をはじめた。クチュクチュと濡れた音がしている。気持ちいい場所を探すように動かすと、郁は一声高く啼いた。 「あ、あああああああっ、で、ちゃう」 「ここが郁の気持ちいい場所なんだね」 「あっ、あ、あ……」  そしてブルリと震えるとトロトロと性器からしずくをこぼし始めた。春兎のように白く濁ってはいない、透明な液体。  尿とは違うことは見てすぐに分かった。  何度も痙攣のように体を震わせ、精液になりそこねたものを吐き出している。 「ううっ」 「気持ちよかったね?郁」  郁はお漏らしをしてしまったと勘違いし「ごめんなさい」と何度も謝りながら泣いた。 「ごめんなさい、漏らし、ちゃった……」 「違うよ、そうじゃない」 「でも、出ちゃった……」  泣きじゃくる郁の背中を優しく撫でながら「大丈夫だよ」と春兎は囁いた。 「郁も大人になったんだよ。学校で習わなかった?精通」 「せいつう?」 「そう、男の体に成長してる証拠だよ。気持ちよかったら出るんだ」 「……そうなの?」 「うん」 「春兎も?」 「……そうだよ」  春兎は郁の唇に指を持っていくとなぞるように刺激を与えた。 「ここで咥えてみる?」 「咥えて……?」 「そう、郁と同じように大きくなってるでしょ。それを郁の口で舐めたり咥えたりしたらおれも気持ちよくなる」  先端から先走る体液は郁のそれにとても似た透明だった。 「ね?郁に触ってほしくて、おれのも出てきちゃった」 「___うん」  頭に手を当てると郁は春兎の下半身に顔をうずめた。小さな舌が慣れない動きでペロペロと子猫のように春兎の性器を舐めている。 「上手だね。手でも触って」  両手で包み込み撫でさすりながら郁は口の中へと収めた。 「上下するように動かして、そう。気持ちいいよ郁」  郁が動くたび、はまったままの尻尾もユラユラと動いている。もっと触ってほしいと誘うように。  もう一度尻尾の電源を入れると郁の体内ではまた新たな刺激が生まれているようだった。鼻を鳴らしながら腰が揺れている。 「かわいい郁、俺だけのペット」  押さえつけ口の中に欲望を吐き出すと郁は思い切りむせて咳き込んだ。その瞳が潤んでいるのは生理的なものか、快楽の強さのせいか。 「____愛してるよ」  白濁の残る口の中に舌を滑り込ませると、郁は蕩けるように笑った。 fin 【感想はコチラまで→】ノッキ@nokkiny_moji

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