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【二人のヒミツ】SIVA

「ほら、春兎。もっとお尻をあげなさいーーーーーそう。いい子だ。」 「んぁっ……。」 今夜も春兎は義父の部屋で真っ赤な顔をしなが、真っ白で綺麗にメイキングされたシーツをシワシワになるくらいキツく握りしめている……。 *** 「お兄ちゃーん♡」 眠たい目を擦りながら、自室から出ると途端に弟の郁に抱きつかれる。 「はよー。郁。」 「うん♡おはよ。」 この家に来てから、郁は慣れない環境のせいか春兎にべったり。 それでも、春兎は嫌な顔をせず郁に付き合った。 昨晩は今まで以上に「躾」と称し執拗に攻め立てられ、身体が思うように動かない。 郁には見せられないような行為を義父は春兎にしている。 「お兄ちゃん、これなに?」 「ん?どれ?」 郁が手にしていたのは、昨晩使用していた玩具だった。 (しまった!!!最後にちゃんと片づけをしたはずなのに!) 自室では飽き足らず、リビングに連れ出されそこでは最後までさせられた。 自分の好きなように動きなさいと言われ、ソファーで横になる義父の上に跨りながら必死になった。 こんなんじゃダメだってわかってるのに、いつしか自分も快楽を求め腰を振り続けていた。 「おにいちゃん?」 「あ、ごめん……。」 春兎は、目頭を抑えながらふと考えた。 自分がされるなら、郁にも――――。 ダメだ。 何て事を考えてるんだ。 春兎は首を小さく振り「これ、なんだろね。義父さんのかな。」そんな適当なことを言ってそっと郁から玩具を取った。 郁はむすっとした顔で春兎の横顔を見つめていた。 *** ある日の夜。 食事を終えた二人は、リビングでテレビを見ていた。 相変わらず春兎にべったりな郁は、テレビを見るのも膝の上に乗りながら寄りかかり少しウトウトしながら見ている。 春兎はいつもの事ながらあまり気にはしていなかったが、ふと朝の玩具を思いだしこっそりポケットに手を入れた。 「なぁ、郁?」 「なぁに?」 ウトウトし始めていた郁は目を擦り春兎を見上げる。 その表情に少し戸惑いながら「この前郁が見つけたこれ、使ってみたくない?」とさりげなく提案をしてみた。 さりげなくではなかったかもしれないが、春兎は郁の反応を待った。 郁は目を丸くさせながら、春兎が持っている玩具を興味深げに見ている。 「でもこれお義父さんのモノでしょ?」 不安げな表情に変わった郁を見て「うん。でも俺も使ってる…って言うか…何て言うか……。」 言葉に困った春兎は少し思考を巡らせてから「たまに俺にお義父さんが貸してくれるんだ。だから使っても大丈夫だよ。」と、ばれない程度の引きつり笑顔を見せた。 郁はしばらく悩みながら首を捻ると「どう使うの?」と小さな声で聞いてきた。 「じゃあ、ちょっと準備してくるから待ってて。」 春兎は急いで二階に上がり義父の部屋にそっと忍び込みローションを手に取り階段を駆け下りた。 ソファーの上でまたウトウトし始めていた郁を見た春兎は、眉尻を少し上げ自分の膝の上に郁を四つん這いにさせた。 「お、お兄ちゃん?」 「もう少し頭をこっちに向けて?」 郁の腰を少し持ち上げながら頭を下にさせもう少し自分の方へお尻が来るように動かした。 「大丈夫?」 郁の様子を伺う様に顔を覗き込むと、困惑している顔で小さく頷いている郁の頬は少し赤らんでいた。 「なに、するの?」 黙って郁のズボンとパンツを折れ曲がっている膝のあたりまで下すと小さく白いお尻が露わになった。 ドクンっと春兎の心臓が鳴った。 どうして、自分は弟の下半身を見て興奮しているんだろう。 これじゃ義父のしている事と同じではないだろうか。 そんな自問自答が頭の中でぐるぐると巡っていたが、片手にしている玩具を見た瞬間「郁?これからお兄ちゃんが気持ち良い事をしてあげるからね。」と口にしていた。 「気持ち良い事?」 「嫌だったら目をつぶっててもいいからね?」そう言って、ゆっくりとお尻を撫でてみた。 ピクッとお尻が浮いてこちらを見上げる郁。 大丈夫、と言うように微笑むとローションの蓋を取りゆっくりと垂らすと冷たいローションに反応して「冷たっ。」と思わず声が漏れている。 「ごめんごめん。でもこれつけないとだから。」 色んな言い訳を考えながら手は休める事なく動かしている。 「これをね、ここに入れるからその為に少し慣らすね。」 優しい口調は変えずに、ゆっくりと後孔を指で押し拡げる。 「おに…ちゃ……ややだ…怖い…。」 「大丈夫だよ。お兄ちゃんが優しくやってあげるから。」 ヌチヌチと水音を立てながらゆっくりと慣らし始め、あまり嫌な思いをさせないように丁寧に丁寧に触った。 *** 「少しほぐれてきたから、お兄ちゃんの指入れてみるけど……。」そう言ってまた顔を覗き込むと、必死に真っ赤な顔を隠して小さく震えている郁を捉えた。 「郁、やっぱりこれお義父さんの所に返しておこうか…。」 春兎としてはここまで来たらやめたくなかったが、郁の気持ちを第一に考えてやろうと思っていたが、郁は大きく首を振り「大丈夫。」とはっきりと言った。 それを見た春兎はもう一度郁の後ろにローションを垂らし指をゆっくりと押し入れた。 驚いた郁は体を反らせながら春兎の腕を握った。 「や、やだ。何か、変……。お兄ちゃん…お兄ちゃん。」 「これが済んだら郁が使いたがってたこれを入れるからもうちょっと我慢な。」 「やだ、もういい!もうおしまい。お兄ちゃんやめて。」 必死に懇願するも、春兎は一切耳も貸さずむしろそれが逆に春兎の欲を駆り立ててしまった。 暫く指で解されると、少しずつ変化が出てきたようで身体の力も抜け抵抗もされなくなってきた。 それを確認すると指を抜き玩具を改めて手に取った。 「じゃあ入れるよ。」 また困惑したような顔を見せるが玩具に視線をやりながら生唾を飲み込んでいる。 「気持ちよくなるから。それにほらこれ、尻尾見たいだろ?」 「あ、うぅ……。」 話を逸らしながら、ゆっくりと少しずつ入れていく。 手には力が入っていつの間にか身体全体がこわばってしまっている。 「郁、力抜かないと出てきちゃうから。」 一度押し入れられた玩具は郁が力を入れている為ニュルッと出てきてしまう。 少し考えた春兎は、前で小さく垂れているそれを少し握ってみた。 「ひゃっ!」と声を上げた郁はまた顔を赤らめた。 「力抜いて、お兄ちゃんの前の手に意識を集中させていて?」そう言いながら玩具をまた奥へと入れこんだ。 *** 完全に入った玩具を見て、ゾクッとなった春兎はその玩具を少し動かしてみた。 前の手も同時にゆっくりと動かすと郁の表情はトロンとしてきていた。 押し拡げられた後ろに玩具だけではと思い指も入れた。 「お、おにい…ちゃ…何か身体が変だよ…熱いんだ…。」 「郁大丈夫だよ。そのまま、そのままで。」 前を握りしめている手の動きを少し早めながら、ヒクヒクしている後ろも動かした。 膝がガクガクとしている郁を見ると春兎は余計と興奮した。 もう少しでイケる、そう思うと春兎の手の動きは更に早くなっていた。 「お兄ちゃんなんかやっぱり身体が変だ…何か何か…。」 「いいよ。思うがまま吐きだしてごらん。」 「ぅ…ぉ…にい……ちゃ……。」 郁が何か最後に言おうとした瞬間、春兎の手にパタタッと白濁が散った。 後ろはヒクヒクとしたまま止まらず玩具を飲み込んだまま離れそうになかった。 当の本人は、ぐったりと春兎の膝の上にいる。 「郁?」 精通を迎えた郁は力なく項垂れている。 春兎が名前を呼んでも反応がない。 慌てて体を起こすと郁はそのまま眠ってしまっていた。 少しほっとした春兎は郁の髪の毛を撫でながら「おやすみ…。」と囁いた。 *** パチリと目を開けた郁は、春兎の膝の上で寝てしまっていた事に驚いて起き上がった。 その拍子に目が覚めた春兎はにっこりと微笑みながら「起きた?」と声をかけた。 「お、お兄ちゃん…僕。」 恥ずかしそうに口ごもる郁がとても愛おしくお感じた春兎は郁の身体を起こさせハグをした。 「ごめんな。」 小声でそう言うと「僕、気持ちよかったと思えるから、大丈夫だよ?」 思いがけない言葉に身体を離し郁の目を見た。 とても嘘をついているようには見えなかった。 もじもじとし始めた郁に首を傾げていると「その…お兄ちゃん?」と声をかけられた。 「ん?」 抱き着くように耳元に顔を近づけると「……また、したいな…。」 言われて目を見開くと「だから、さっきの…またしてくれる?」もじもじした動作は変わらず赤く火照る頬を自分で抑えながら言う姿を見た春兎は嬉しそうに微笑み返し「二人の秘密な。」と言って郁の髪の毛を撫でおでこにそっとキスをした。 くすぐったそうにしている郁の頬を撫で満面な笑みを向けながら、次はどんな玩具で…そんな妄想を膨らませていた春兎だった。       -ENDー

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