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パーフェクト・ワールド・エンド14-9
「それで、……うちは、ほら。おまえのクラスと違ってアルファは少ないから」
「あぁ」
「だから、参加してるやつは少なくて、その一回だけ覗いたことがあるっていうやつの話にみんなすげぇ食いついて」
そもそもで言えば、「アルファとオメガの共存を考える活動が主体」という名目があるにせよ、入会条件をアルファに絞っているのだ。排他的で、これぞアルファ至上主義の成れの果てだと皓太は思うのだが、生徒たちの意識はそうではない。
この学園の唯一である――まぁ、唯一だとはもう誰も思っていないだろうが――オメガの姫に入会を認められることが、上級アルファのステイタス、のような空気が出来上がっている。
それが、皓太としてはたまらなく気持ちが悪い。
「こう言うとあれだけど、変な宗教みたいだった。ハルちゃん、ハルちゃんって。あれ、水城は最終的にどうするつもりなんだろうな」
「さぁ」
自分が反旗を翻すときのその他大勢の駒のつもりだろう。
「俺がこんなこと言うのはどうかと思うんだけどさ。でも、……自分が食われる心配ってねぇのかな」
「ないと思うよ」
本当に変なところでお人よしだなと思いながら、皓太は否定した。たぶん、水城と榛名では根本的にすべてが違うのだ。
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