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パーフェクト・ワールド・エンド19-11
「なんとかって、どいつもこいつもアルファは好き勝手に言いやがって……」
座り込んだまま、成瀬が苛々と吐き捨てた。
「効かねぇんだよ、おまえのせいで」
おまえのせいだ、という台詞をその口から聞いたのは、二度目だった。
はっとしたように成瀬が口を閉ざす。
そうして効かないと言い切ったばかりの錠剤を鷲掴む。明らかにオーバードーズだ。
錠剤を噛み砕く音に、一拍遅れて茅野が問いただした。
「どう考えても飲みすぎだろう。なにを飲んだ」
「効く気しねぇけど抑制剤。あと避妊薬」
ぶっきらぼうに言い捨てて、成瀬が立ち上がる。
「ヤんのは仕方ないにしても、さすがにできたら困る」
「できたらって……」
「なんだよ。どうにかしろって言ったの、茅野だろ」
絶句した茅野を冷めた目で笑って、その横を通り抜けようとする。その腕を慌てて茅野が掴んだ。
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