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パーフェクト・ワールド・レインⅠ-3
「俺はおまえがその派手な頭で生徒会役員の記章を付けてる方がどうかと思うが」
篠原の言で言うところの上滑りな誤魔化しがこれなのだろうなとは思うが、それもまた今更だ。治す気もないし、治せるとも思わない。
「まぁ、良いけどな。俺は。ただ」
「ただ、なんだよ?」
「忠告だよ。お節介ながら。なんでもかんでも腹を割って話せなんて言う気もないし、おまえらの関係性をどうのこうの言うつもりもねぇけど」
関係性、ねぇ。関係性。友人。親友。腐れ縁。この男には、どう見えているのだろうと、ほんの少し、興味は湧いた。
「適当に流して、その場を終わらせたとして。でも、それが積み重なったら、いつか穴が開くんじゃねぇか、と。心配してんの」
「忠告じゃなかったのか?」
「一緒だろ、結局。だって、面倒臭いもん、おまえ。向原よりよっぽど」
「知ってる」
分かっている、と。微かに投げやりに成瀬は笑った。自分よりよほどまともだ。向原にしろ、茅野にしろ、篠原にしろ。彼らは、この学園の誇るアルファなのだから、それも当たり前の話なのだろうけれど。
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