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パーフェクト・ワールド・エンドⅡ 4-8

 沈黙が流れる。ほとほと面倒になってきて、生徒会室のほうに視線を向ける。どうでもいいような喋り声はまだ聞こえていたが、このまま延々とやり合っていたら、お節介が出てきかねない。  成瀬もだろうが、向原も目立つ場所で揉めるつもりはないのだ。 「手は引かない。これもこのあいだ言ったとおりだ。もう決めた」  あの、折れるわけにはいかないってやつか。  聞いたときは、らしいな、と思ったが、もっと強くくだらない、と思った。言わなかったのは、言っても聞かないとわかっていたからだ。それに――。  失笑しそうになったのを堪えて、まっすぐに見返す。 「そう、そう。おまえが気にしてた本尾な、俺がこういう性格でよかったな、って言ってたけど?」  あのあとの夜の話だ。成瀬がどう思っているのかは知らないが、自分の腹立ちはなにもおさまっていない。協力してやるとは言ったが、それだけだ。 「どういう意味かも、そうでなかったらどうなってたのかも、おまえならわかるよな」  簡単な話だろ、と向原は繰り返した。簡単な話だし、何度も思い知っているはずだ。思い知れてないというのなら、本当にどうかしているし、思い上がっているにもほどがある。 「安心しろよ。俺はおまえと違って、約束は守る。それも、知ってるだろ?」

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