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パーフェクト・ワールド・エンドⅡ 11-17

「だから切り替えざるをえなかったんだと思うよ。まぁ、ほかにも理由はあると思うけど、そっちは俺が今言うことじゃないな」 「今言うことじゃないって、ここまできて隠さないでよ」 「皓太には、そこまで重要なことじゃないから。それに――、皓太がトップに立って戦うつもりがあるなら、情報をうまく集められるようにならなきゃ駄目だ」 「つまり、そのくらいは自分で調べろってこと?」  わずかに責める口調になったが、そのくらいでこの人が気に病まないことは知っていた。案の定、笑みひとつで軽く流されてしまった。 「正しい情報は力になるからね。俺も俺で集める手数はあるつもりだし、篠原も、――特に、向原と茅野は抜群にうまい」  だろうね、と皓太は認めた。そういうことがうまいことは知っている。今まではっきりと言われたことはなかったけれど。そのなかったことをこの人がした理由は、俺の覚悟を試しているから、なのだろうか。 「ちなみにね、話はちょっと戻るんだけど、水城くんの周りに残ったのは問題児ばっかりって言っただろ。一、二年はともかくとして、三年は水城くんがどうのこうのじゃなくて、俺たちに一泡吹かせたいっていう連中だよ」 「え?」 「俺も向原も、嫌ってる連中には、とことん嫌われてるからね。まぁ、でも、皓太も一年早く出たらそうなるよ。少なくとも今の二年の何割かは敵に回る。だから信頼できる情報なり仲間なりを置かなきゃならない」  できる、と成瀬は繰り返した。その顔をじっと見つめてから、皓太は答えになっていないことを言った。今なら答えてもらえるかもしれないと思ったのだ。

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