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パーフェクト・ワールド・エンドⅢ 2-14
「いや、まぁ……、あそこまで嬉々として話すことでもないとは思ったけど。うちの学年だったら誰でも知ってることだし、二年でも一年でも知ってるやつは多いだろうしな。それがどこまで正確な内容かっていうことを置いとけば」
ただ、と篠原が溜息まじりに肩をすくめた。
「大手を振って喋るやつもいなかっただろうから。水城は知らなかったのかもな。知ってるか? あの当時、変にあの一件を蒸し返したら追い出されるって噂されてたの。おまえのせいだぞ」
「人聞きの悪い。昔から素行の悪い問題児だっただろうが。あの暴力沙汰が駄目押しだったってだけだ」
「そら、表向きはな。あいつらが問題児だったってことに異論はねぇし、いなくなってよかったなとも思ってるけど」
三年前から、なにひとつ変わっていないことを言っている。なら、いいだろ、と受け流せば、篠原の視線が水城が消えていった方角へと向いた。
まだ暗くなりきるには早い時間だ。
「それはそうとして、ハルちゃんが気持ち悪いくらい大人しいって言ってたの、取り消すわ。いいのか、あれ。ほっといて」
「あいつには言うなよ」
「言うなもなにも、いまさらどうとも思わねぇだろ、その点に関しては」
それもまた、完全に呆れ切った調子だった。
「でも、まぁ、三年経っても燻ってるのを目の当たりにすると……、なんだ。あいつが気にする気にしないっていうのはちょっと置いておいたとしても、おまえの『変に首突っ込むな』が正しかったんだろうな、とは思うわ、本当」
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