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パーフェクト・ワールド・エンドⅢ 3-3

「三年生にもなって、派手な喧嘩したりしないでよ、本当」 「しない、しない。俺もだけど、茅野も寮長やってるあいだは、かなり抑えてるから」 「それなら、……うん、まぁ、いいんだけど。というか、まぁ、榛名の件も、本人が了承して、所属長が了承してるんだったら、俺が口挟むことではないんだけど」 「友達なら、心配して口挟んでもなにも問題ないんじゃない?」  その言い方があまりにも、どうにか無理やり納得させますというふうだったので、ついこちらも口を出してしまった。  たしかに、行人が生徒会に入れば、皓太のためにもなると考えてはいたけれど。ふたりで話して違う選択を取るというのであれば、それはそれで構わないと思ったのだ。 「友達って……。あいかわらず小学生みたいな言い方するな」 「そう?」 「いや、俺に対してね。俺に対して」 「さすがにもう皓太のことを小学生だとは思ってないけど。ただ、皓太が同学年の子をそこまで気にかけることって、今まであんまりなかったと思うから」  友達になれたんだったらよかったなって、とほほえむ。これだけは間違いなく本心だ。 「俺から見ても、行人はいい子だと思うし。いい子と縁があってよかったなって思ってるよ」 「なんか、その言い方はずるい気がする」

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