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パーフェクト・ワールド・エンドⅢ 3-9

「……なら、いいんだけど。あの、成瀬さんさ」 「ん?」 「休暇中、向原さんと連絡取ったりしてた?」 「してたら、皓太に話してると思うけど」  あれだけうちに出入りしてたんだから、話題のひとつとして出すだろう、と匂わせれば、いや、まぁ、それもそうなんだけど、となんとも言い難い顔になる。  行人になにか言われたのかもしれないと予想がついて、そっと苦笑する。  まぁ、この幼馴染みからすれば、遊びに来たくて来ていたわけではなかっただろうから、言いがかり以外のなにものでもなかっただろうが。 「行人になんか言われた?」 「言われた」  ものすごく渋々と認めた皓太が、そこでまた溜息を吐いた。 「というか、なんで、そういうこと榛名に話すの」 「良いきっかけになるかなと思って」 「きっかけって……。本当、どうなってんの、成瀬さんのそのあたりの感性」 「どうもなにも」  持て余していることがありありと伝わってきて、小さくほほえむ。 「皓太と行人がいいようになればいいと思ってるだけだよ」 「だから、そういうとこが――って、なんだ。今度は篠原さんか」 「今度は俺かって、なに嫌そうな声出してんだ、皓太」  その言いようにか、入ってきた篠原が鼻白んだ顔をした。そのまま室内をぐるりと見渡して首をひねる。 「っつか、今度はってことは、向原来てたのか? 探してたんだけど、俺」

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