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パーフェクト・ワールド・エンドⅢ 7-3

「一応言っておくけど」  隠し損ねた苛立ちがにじんだ瞳を見つめたまま、あくまで穏やかに応じる。 「つまらない集まりだと思ったことはないよ。むしろ、うちの学年と違って、妙な面倒ごとが起きない良い学年だと思ってる」  お為ごかしではなく、事実だった。落ち着いた人間が集まっているほうがよほど良いだろうと思う。  ――でも、ま、向原がその気にならなかったら、呉宮たちの学年も、ここまで落ち着いてなかったんだろうけどな。  荒れていた最後の世代、なんていうふうに自分たちの学年が評されることがあるが、「最後」になったのは、向原が抑える側に回ることを選んだからだ。そのこともまた、事実として知っている。  あたりまえだ。その過程をずっと隣で見ていたのだから。 「ありがとうございます。でも、出るとなったら、負けるつもりでは出ないですよ」 「それはもちろん」  必要以上に余計な工作をするつもりはない。にこりとほほえんで頷くと、呉宮は、気の毒そうな、あるいは、どこか申し訳なさそうな顔で少し笑った。 「それにしても、先輩、本当、風紀に嫌われてますよね。さっきも言いましたけど、風紀委員も一丸になって推してくれるらしいですよ、俺のこと」

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