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パーフェクト・ワールド・エンドⅢ 7-8
「おまえはいつもそうだよな」
自分の苛立ちに触発されたわけではないだろうが、、わかりやすく馬鹿にした言い方だった。
「自分なら大丈夫、自分なら問題なく処理できる。おまえの常套句だよな」
「それがなに」
常套句だと言うのなら、このやりとりだって、何度したかわからないほどだ。何度しても交わらないやりとりに心中穏やかでないこともお互いさまなのかもしれないが、平行線のままなのは、自分たちが同じ生き物ではないからだ。
もうずっと前に、成瀬はそう思い切っている。わかり合えるはずがないし、わかってもらいたいとも思わない。それなのに、口を出されるから嫌なのだ。まるで見下されているようで。
――まぁ、見下してるんだろうけどな。
だから、こういう態度になる。殴りたいなら殴ればいいのに。顔のすぐそばにつかれた手をちらりと見やって、成瀬は笑った。ヒートにでも入っていない限り、負けてやるつもりもない。
「これも間違ったこと言ってるつもりないけど。実際、ずっとそうしてる」
「ずっと?」
先ほどと同じ、馬鹿にした調子だった。まぁ、実際、そう思ってもいるのだろうけれど。
「いいかげん認めろよ。そんなおまえの希望的観測で、なにもかもうまくいくわけなんてないだろ」
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