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パーフェクト・ワールド・エンド2-2

「あのさ、榛名は嫌だって言うと思うんだけどさ」 「なんだよ」 「今日、俺も榛名と一緒に、榛名の教室に行くからね」 「……」 「いや、だって、仕方ないでしょ。と言うか、聞いたんだよね、柏木さんから」  それで、了承したんだよね。不承不承だったかどうかは知らないけど、とは口にはしなかったけれど。  不満を無言で示す榛名の口元がむっすりと引き結ばれる。可愛くない。努めて義務的に響くように皓太は言い聞かせる。その方がいくらか榛名も気が楽なはずだ。 「これからも今までに近い状況を保ちたいなら、つがいがいると言う風にするのが一番都合が良い。それは分かるよね?」  フリーのオメガよりも、襲われる可能性はぐっと減るはずだ。榛名も分からないはずはないのだろうが、認められないのだろう。ここまで来て、と思うが、さすがにそれを言うのは憚られる。 「おまえの大好きな成瀬さんじゃなくて申し訳ないけど、役目が果たせるんだから、俺が相手でも我慢してって」  最後に付け加えてしまったのは、当てつけだった自覚はあったけれど。瞬間、勢いよく榛名が顔を上げた。この部屋に戻って来てから初めて絡んだ視線は、激しい非難の色を灯していて。

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