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パーフェクト・ワールド・エンド2-3
「っ、おまえに、何が分かる!」
「何がって……」
「あの人は……、おまえとは、違う」
「違うって、そりゃ、違うだろ」
自分が成瀬を非難したように思えたのか。それとも、もしかすると、自分が知らない間に、成瀬本人からつがいにはできないと告げられていたのか。純粋に、まだ情緒が荒れているのか。今度こそ溜息を吐きたい気分で皓太は懐柔にかかった。なんで、朝っぱらからこんなことで揉めなきゃならないんだ。
「気に障ったなら謝るけど。とにかく、おまえが、これからもこの部屋にいるって決めたなら、柏木さんが言った条件は守れよな。寮生委員会の総意」
榛名が懐いている茅野も、荻原も、全員が、だ。権力を振りかざすようで、心が痛んだが、仕方がない。
――そうだ、仕方がないことだ。
そして、榛名にとっての最善だろうと、考えた結果だ。それなのに、そんなに不満かよ。
「表面上だけで良いって話なんだから、何の問題もないだろ?」
「……おまえは」
「なんだよ、俺?」
「それで良いのかよ」
ひた、と見つめてくる瞳の意志の強さに、呆れるような感心するような複雑な心境のまま、皓太は頷いた。
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