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パーフェクト・ワールド・エンドⅢ 11ー3

「……お節介すぎない、おまえ」 「そうかな」 「毎回聞いててびっくりするんだけど、あいつら高一だからな? 小学生じゃないからな?」 「わかってるに決まってるだろ」  そう苦笑して、成瀬は付け足した。 「あと、べつに、そこまでおかしなこと言ったつもりもないけど。俺は最後の選択肢でいいっていう話をしただけ。まずは同学年の友達と考えを出し合うっていうのは、ある意味あたりまえだろ」 「おかしくはないけど、おまえが言うと、すげぇ違和感」 「篠原が言ったんだろ。小学生じゃないって。だから、俺も、自分がいなくなったあとのことを考えて、ああ言ってるんだよ」  そもそも、やんわりとであれば、以前から何度も言っているのだ。相談する相手は多いほうがいいし、その相手は、皓太であるほうがいい、と、そう。  ――まぁ、意地張りたくなる気持ちも、わからなくはないけど。  はじめて会ったときから先輩であった自分に頼るのと、同級生である皓太に頼るのとでは感じ方は異なるだろう。 「あぁ、そう」  なぜか呆れたようにそう言った篠原が、溜息をこぼした。 「そっちに気ぃ回してる余裕あるなら、向原に回せよ。あいつ、また派手にやってるぞ」

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