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パーフェクト・ワールド・エンドⅢ 12ー9
「……本当、お節介なんだけど」
「お節介って、心配してくれてるんだろ」
「だから、それが余計だって言ってんの。そもそも、おまえに聞けって言ってる時点でお節介だろ。言いたかったら言いたいときに俺が言うよ」
そんな強要されなくても、と続いた声音が本当にうんざりと響いたように思えて、ぐっと胸が重くなる。
聞き方を間違えたかもしれないとも後悔したけれど、でも、それより――。
――つまり、俺は話す相手に選ばないってことだよな。
そういうことだと思った。成瀬は、相談に慣れていないから下手だと思うけれど、気長に聞いてやってと言ってくれた。でも、実際は、その次元に立つことさえできていなかったのだろう。
自分が相談相手として頼りないことは、よくよくわかっているけれど。
そもそも、自分から気にかけようとすら思いたることすらできていなかったのだ。「選挙に呉宮先輩も出るみたいだけど、大丈夫?」と気を揉んでいたのは四谷で、自分は、さらりと確認しただけで、それ以上は気に留めなかった。今回も、成瀬に言われたから、気にしたというだけだ。
だから、拗ねる資格なんて、ないはずなのに。
勝手だな、と自分に呆れた。自分からはなにも提供していないのに、相手からばかりを求めるのだから。
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