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パーフェクト・ワールド・エンドⅢ 12ー10

「まぁ、……そっか」  できるだけなんでもないように、行人は相槌を打った。 「そうだよな、ごめん」 「いや、べつに、榛名は謝らなくていいんだけど……」  はっとしたように謝り返すところが、本当に人がよくできている。自嘲半分でそんなふうに思いながら、行人は「あのさ」と話し始めた。  せめて、という気分と同じくらい、意を決した気分で。繰り返しになるが、自分のことを話すことは本当に、本当に苦手なのだ。  でも、相手のことを知りたいのなら、まずは自分か話さないといけないのだろう。  高藤のために手伝いたいという理由は、口当たりは良いけれど、生徒会に入る理由として優しくないと気がつくことができたのだから、せめて、今このタイミングでそれだけは伝えておこうと思ったのだ。  それを聞いた上で、やっぱり関わるのはやめてほしいと高藤が言うのなら、尊重しようとも言い聞かせながら。 「ちょっと話変わるんだけど、俺が生徒会に関わるの、高藤は良い顔しなかったけど」 「あ、それは、前も言ったけど、本当に、榛名には務まらないとか、そういうふうに思ってたわけじゃないから」 「わかってる。……いや、正直、ちょっと荷が重いなって思うところもあるけど。でも、おまえも、成瀬さんとか、篠原先輩も、慣れたらできるようになるって思ってくれてるんだろうなってわかるし、ありがたいと思ってるから」

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