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パーフェクト・ワールド・エンドⅢ 12ー15
「それは、まぁ、そうかもだけど」
よくわからないものの、とにかく、やめろと言う気はないらしいとわかってほっとすると、謙遜というより自嘲に近い雰囲気が気になってしまった。
「でも、こんな言い方もなんだとは思うけど、よっぽどのことがない限り、通るだろ」
だって、生徒会の三年生たちは、その前提で動いている。さも当然と言った行人を一瞥した高藤が、それ、と呟いた。
「それ?」
「だから、それが、……俺が頼んだことでもあるから、嫌だとかどうのと言える立場でもないんだけど、やっぱり多少申し訳ないとは思ってるというか」
「……誰に?」
「誰にって、それは、いろいろあるけど、特に呉宮先輩には」
お世話になったと思ってるし、出るって時点でぜんぶわかってたことだけど、とバツが悪そうに言うので、行人は笑いそうになってしまった。
なんだ。結局、自分だって、割り切れていないし、気にしてるんじゃないか。
「そう、なんだ」
「そうだよ。……べつに、笑いたかったら笑ってくれていいけど。なに、その顔」
「いや、べつに笑ってはないけど」
笑っていなくはないかもしれないけれど、馬鹿にしているわけでもなんでもなくて、先ほど以上にほっとしたのだ。
自分でも不思議なほど素直な気分で、行人は続けた。
「そういう話、もっとちゃんと聞きたいなと思って」
もっと話さないといけないと思っていて、そう決めたつもりで、でも、できていなかったから。今度こそ、結果が出て変化が始まる前に、しっかりと聞いてみたいと思った。
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