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パーフェクト・ワールド・エンドⅢ 14ー16

 ひっそりと悩んでいると、さっさと作業を終わらせた茅野が、まぁ、とにかく、と話を終わらせに入った。 「そういうわけだ。俺にとっても都合が良かったという面も大きいが。どうだ、利己的な理由だろう」 「あ、いえ、……そんなことないです」  むしろ、公平な人だなと改めて思ったくらいだ。  なにを持って公平と評すかは人それぞれだろうけれど、常に頭のどこかで第二の性を気にしてしまう自分からすると、「自分が気に入っているか、どうか」という茅野の基準は、いっそ清々しい。  自分が仕訳けていた分もどうにか終わらせて、行人はぺこりと頭を下げた。 「その、ありがとうございました」 「礼を言われるような話でもないが。篠原なんかには、不良の思考だなんだと言われているくらいだしな」  機械に忘れ物をしていないか確認をしながら、苦笑を返す。そういう見方もできなくもないのかもしれない。  ……そういや、成瀬さんも、茅野さんのほうが、自分よりよっぽど思考が王様だって言ってたな。  寮で夜中にばったり出会ったときに。

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