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パーフェクト・ワールド・エンドⅢ 16ー7
まだまだ足りていない部分もあると知っている。でも、自分たちは自分たちらしく少しずつ進んで行けばいい。
なにもかもすべてを真似する必要もないし、逆になにもかもすべてを捨てる必要もない。
だから、俺も、俺の意志で、高藤をサポートする。成瀬さんに言われたから、とかじゃなくて、……友達として。
そういうことがしっかり伝わっていてほしいし、よく見ていて、大切にしている、というふうに、思ってもらうことができたらいい。
そう、思った。
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「書いてみないって言ったのは俺だけど、いやぁ……」
「いやぁ、なんだよ?」
まさか本当に書いてくるとは思っていなかった、とでも言いたいのだろうか。行人の渡した用紙に目を通した荻原は、あまり見たことのな類の、なんとも言い難い苦笑いを浮かべている。
「いや、……その、うん。書いてくれてありがとうね、榛名ちゃん。すごく参考になった」
「思ってないだろ、絶対」
「思ってる、思ってる。でも、そうだな。俺ひとりしか読まないのは申し訳ない出来だから、原本、高藤にあげていい?」
「やめろ」
「泣いて喜ぶと思うんだけど」
「絶対、やめろ」
冗談抜きで、それは絶対にやめてほしい。これだって人の多い談話室で見せるのは恥ずかしかったから、時間外の食堂に引っ張ってきたというのに。
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