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パーフェクト・ワールド・エンドⅢ 17ー3

「おまえと茅野、そういうとこ似てるよな」 「なんで茅野?」 「頼んでやってたらしいぞ。その四谷と、あと岡の弟に。こんな時期だし、できるだけ集団で行動してやれって」  俺には散々に四谷の気持ちも考えてやれだのなんのと言っていたくせに。黙り込んだ成瀬に、また少し篠原が笑った。 「まぁ、おまえほど露骨なやり方も言い方もしてないと思うけどな。あいつ、寮長としては公平に振る舞いたがるだろ」 「……それはそうだと思うけど」  考えていることはわかる。それとなくそういった話を全体にしていたことも知っている。でも。 「おまえの言い方だと、直接個人的に頼んだふうにしか聞こえないんだけど。……まぁ、たしかに、行人にとっては、そのほうがよかったのかもしれないけど」 「結果として、こじれたんじゃねぇのかって?」 「……まぁ」 「結果論だろ」  そこを責めることはできないだろうというような調子だった。人の気持ちを完全にコントロールすることはできないのだから、というような。  それに、とあっさりと篠原が続ける。 「おまえ、安心してただろ」 「…………」 「だから、だろ」  それが本当だというのなら、随分と偏った理由だと思った。それが理由のすべてだとは、さすがに思わない。けれど、篠原はそう解釈しているのだろう。

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