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パーフェクト・ワールド・エンドⅣ 0-5

「いや、それ、見てないのに言うのもなんだけど、榛名に問題あるよね、たぶん」 「そうなんだけどさぁ」  それを言ったらおしまいだとばかりの苦笑いで、荻原が言う。 「でも、がんばろうとはしてたんだって。それに、なんていうか、悪気もいっさいなかったんだろうし」  それは、まぁ、そうだろうが、悪気がないほうが余計に性質が悪くないか、とも思う。意味のない正論になってしまいそうなものを呑み込んで、皓太は取り成した。 「なら、四谷が機嫌直してくれたらもとに戻るんじゃない。そこまで気にしなくても」 「それもそうだとは思うんだけど。ちょっと、俺も余計なこと言って背中押しちゃったから」  だから気になっちゃうんだよ、という懺悔に続いて明かされた顛末に、思わず、ええ、と困惑した声がもれる。 「お節介すぎじゃない、それ」  やめておけば、という忠告があったにもかかわらず、背中を押してわざわざ声をかけさせにいく、とか。そこが良いところでもあるのだろうが、思考がのどかすぎる。  自分なら間違いなく、しばらく放っておけと言っただろう。それが道徳的に正しい判断なのかどうかはさておいておく。 「わかってる。わかって反省して必死に取り持ってるつもりだから、その『うわぁ』みたいな顔でとどめ刺さないで」

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