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パーフェクト・ワールド・エンドⅣ 2-13
「どういうことですか?」
自分のせいだけではないと慰めてくれているのだろうか。けれど、それだけはないような気がして、そう聞き返す。
自分の無神経さに耐えかねたのだと頭から思い込んでいたから意外だったということもある。
「その子も、そうしたくてそうしてるわけじゃないかもしれないよ。あくまで俺の想像だけど」
だって、と言葉を選んでいることがわかる調子で成瀬が続ける。
「もちろん、嫌なことの積み重ねでふいに爆発しちゃうこともあると思うけど。ただ、ちょっと前の行人の話から聞いた感じでは、それなりに納得したんじゃないのかなぁって思ってたから」
「でも、その、俺の話が、……というか、俺の感じ方が間違ってたのかも」
「うん。その可能性もあると思うけどね。ただ、俺は、そう思ったから。それで、これも俺の想像だけど、それ以外の原因もあったんじゃないのかなって」
それ以外の原因。たとえば、高藤が直接なにかを言ったとか――と考えたところで、いや、ないな、と行人は一蹴した。あいつは、今、四谷どころではないだろう。その「どころではない」せいで無意識におざなりにあしらった可能性はゼロではない気はするが、たぶん、そもそもとして四谷が自分から話しかけにはいかないだろうし。
悩み始めた行人に、しかたなさそうに成瀬が笑う。
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