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パーフェクト・ワールド・エンド4-1

[4]  理不尽なことを言っている、自覚はあった。  ただ、悲しかったのだと思う。それが、あの人が望んだ果てだと分かっていても。 「榛名」  昼休み。わざわざ声をかけに来てくれた四谷に、行人は一瞬どう言った顔をして良いのか分からず固まりそうになってしまった。と言っても、表に出た表情は、ある意味でいつも通りの不愛想なものであったかもしれない。  そんな行人の不安を笑うように、四谷は涼しい顏で首を傾げた。 「岡がさ。お昼適当に買ってきてくれるって。だから、俺とここでのんびり待ってよ。何か希望ある?」 「いや、でも」 「それとも、高藤が来る予定でもあった?」  含み笑いに、行人は慌てて首を振った。その反応に頷いて、四谷が自分の後ろにいたクラスメイトに声をかける。同じ櫻寮の、四谷とよく行動を共にしている人物だ。少し前の行人なら迷うことなく「四谷の取り巻き」と称していたに違いない類の。 「じゃ、榛名は俺と一緒のもので良いからさ。よろしくね」 「なんか……悪い」 「ううん。たまにはいいじゃない。教室ごはんも」  四谷に言ったわけではなかったのだが、岡も四谷の頼みだから聞いているのだと思えば、応えるのは四谷で正解なのかもしれないが。

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