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パーフェクト・ワールド・エンド4-4

「聞いてない? 会長から」 「成瀬さんから、何を?」 「昨日、寮にいなかったみたいでさ。なんか、あったのかなって。生徒会もちょっと揉めてるみたいな話を聞いたし」  分からなくて、行人は黙り込んだ。向原は、行人が知る限り、ずっと成瀬と共にあった。  ――俺が入り込む隙間なんて、ないくらい、ずっと、そうだった。  中等部に入ったときから。そして、高等部に進学しても、ずっと。そこで、ふ、と行人は思い至った。  ――あの人たちは、秘密を共有していたのだろうか。  向原は間違いなく、アルファだ。この学園で一番と言って、過言でない。 「いや、聞いてない……けど」 「まぁ、そりゃ、そっか。それどころじゃなかったもんね」  あっさりと納得して、四谷が頷いた。ちょうど戻ってきた岡に笑顔を向けて、その顔が訝しげに曇る。 「どうかした?」  その声に行人も視線を向ける。出ていった時よりもずっと神妙な雰囲気で岡が近づいてきたところだった。

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