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パーフェクト・ワールド・エンドⅣ 3-9
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「あれ。もしかして、人払いしてくれてたりした?」
生徒会室の扉を開けた荻原が、室内を見渡して、そんなことを言う。少し困ったような笑顔に、皓太は席に座ったまま苦笑を返した。
「そういうタイミングだっただけ。もともと長居しない人たちだし」
成瀬たちがいたころから補佐をしていた二年生の先輩たちが残ってくれることになったことは、本当に助かっているのだが。あいかわらずの「やることはやるが必要以上に干渉しない」というあっさりとしたスタンスのままだ。
そういうところを見込んで篠原が選んだという話は聞いたことがあったので、さすがの選定眼だなぁと思うことにしている。最低限はそれで整うだろうけど、もう少し人数揃えろよ、というありがたい助言もいただいてはいるが、そこはまだ実現途中だ。
「あぁ、まぁ、たしかにそうだよね。でも、成瀬先輩たちはそのくらいの特別視されない距離感が楽だったんだろうね」
「たぶんね」
だから気にしないで大丈夫と答えると、扉を閉めた荻原が近づいてきた。事務仕事を手伝ってくれるときに使用している椅子を引いた荻原に続けて問いかける。
「それで? 話ってなんだった? このあいだ気にしてくれるって言ってた四谷のこと?」
「それもそうなんだけど。もうひとつ共有しておきたいことができて」
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