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パーフェクト・ワールド・エンド5-1
[5]
「このたびは、同好会の申請を受理して頂いてありがとうございました」
はきはきとした高い声が、生徒会室に響く。授業終業後、すぐにやってきたと言う体で、水城がひとりドアを叩いのが、少し前のことだった。
面倒事が積み重なって、傍目にも篠原を覆う空気は荒んでいたが、一切気にすることなく、会長の席の正面に立った。浮かんだままの微笑を見つめ返して、あぁ、と成瀬は頷いた。
そうか。もう、手元に届いたのか。
「今は空き部屋はないから、部室まではすぐに準備できないけど」
「あぁ、それでしたら」
ご心配なく、と水城が微笑んだ。
「本尾風紀委員長のご厚意で、風紀委員会室を間借りさせていただくこととなりました」
「それだったら、申請書の備考欄に書き足しておいてくれるかな。形式的な手続きで申し訳ないけど」
「それだけで、よろしいんですか?」
困ったような顔で水城が首を傾げる。それだけも何も、と成瀬は笑った。
「風紀ときみの同好会とで話し合ったことだろう。だったら、生徒会としてどうこうと言うことじゃないよ。まぁ、風紀がきみたちの同好会をあからさまに贔屓すると言うのなら、話はまたべつだけど」
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