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パーフェクト・ワールド・エンドⅣ 6-11
しどろもどろになりながらも、行人はどうにか説明をした。もし、仮に、罪悪感を抱いているのだとしたら、自分にとっては不要なものなのだと。
「だから、その、……なんというか、べつにそんなに気に病まなくても」
「なんで、そんな他人事なわけ」
ほんの少し硬さの取れた、代わりに呆れの濃くなった声。その事実に幾分かほっとして、だって、と答える。
「いまさらだし。いや、いまさらっていうのはちょっと言葉が悪かったと思うけど、つまり、そのくらい、べつにどうでもいいというか」
「……」
「いや、でも、逆に、ほら、他人事じゃなくて、俺のことなんだから。俺が気にしてないんだったら、それでいいと思うんだけど……」
「俺、すごい緊張したし、こんなこと言うの、みっともなくて嫌だったんだけど」
今度のそれは、なんだかちょっとやけくそのようだった。うん、と相槌を打つ。
「絶対言いたくないと思って、知られたくなくて、黙ってて」
「その、気づかなくてごめん」
黙ってるの、きつかったんだろうな、ということは、今の四谷を見ていたらわかった。秘密を抱えることに行人は慣れている。それでも、だからこそ、その気持ちは、たぶん、わかる。
――でも、なんで、急に爆発したみたいにあんな態度になったんだろ。
四谷の言うところの罪悪感が募りに募って、自分といることが嫌になってしまったのだろうか。それとも、もっと早くに気づいてほしかったのだろうか。
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