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パーフェクト・ワールド・エンドⅣ 7-17
「ありがとう。でも、ごめん」
「いいよ、わかってたから」
無理をして強がっている様子でもなく、四谷がほほえむ。
「こっちこそごめんね。わかってても、すっきりしたかったんだ」
「いや……」
「本当は、榛名がこの一週間で高藤に告白したら、俺は言わないつもりだったんだけど」
予想外の台詞に、皓太は四谷を見つめた。その視線を受け、種明かしの調子で四谷が答える。
「言っとくけど、いじめてないよ。一週間くらい前に、『高藤に告白するけど、いい?』って聞いただけ。べつに、だからって、俺は榛名にするななんて言ってないし。その前にする根性があるんなら、俺は言わなくても諦められるかなって思ってたっていうだけだから」
まぁ、そのほうが楽だったかもしれないけど。榛名も思い切りが悪いよね、と。どこか楽しそうに続いたそれに同調する気は起こらず、皓太はやんわりと訂正を入れた。
せっかく「友達」になっているのなら、自分から誤解を解くかもしれないけれど、いつまでも自分のことを好きなままだと思われていることも気の毒だ。
――というか、あいつも、付き合ってるのが振りだって言ったんなら、そのときに、そっちもきっちり訂正しときゃいいのに。
もしかしなくとも、自分に気を使ったのだろうか。
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