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パーフェクト・ワールド・エンド7-1
[7]
「おまえの次は高藤か。分かりやすい布陣だな」
生徒会補欠選挙を伝える号外を一瞥して、本尾が唇を歪める。
今日はどこにいても、その話題ばかりだ。向原は、本から視線を上げるでもなく、変わらないペースで頁を繰る。
好奇の視線もいつもの比ではなく送られてきて、さすがに辟易していた。
暴力沙汰を起こすつもりはないが、煩わしいことに変わりはない。
「分かりやすい、かぁ。分かりやすく、僕たちに喧嘩を売ってるんでしょうか」
いつのまにか風紀委員会室にいることが当たり前になった顔で、にこりと水城が微笑む。
その媚を本尾は笑い飛ばした。
「俺たち? まぁ、せいぜいがおまえだろ。あいつは、卒業してからも自分の王政を続けたいだけだ」
「高藤くんを使ってですか?」
「中等部のときもそうだった。そうだよな? 向原」
応えなかったが、そもそもとして本尾も期待していなかったのだろう。いかにも楽しそうに肩を揺らしている。
最近のこの男は、すごぶる機嫌が良い。
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