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パーフェクト・ワールド・エンド8-5
「……どこで?」
嫌そうな声に、言わなければ良かったかなと思ったけれど、後の祭りだ。場所を説明した行人に、高藤の声がさらに低くなった。
「なにやってんだ、あの人。さぼりかよ」
「いや、さぼりってわけでも」
確かに授業が始まる直前ではあったけれど。ほぼ反射で擁護に走った行人に、高藤は「いや、さぼりだから」と断言する。
「そこ、おまえは行くなよ。本当に人気がないとこだから。あの人、昔からそう言う誰の目にも付かないところ探すの抜群に巧いんだよ。それで良くさぼってる」
「そうなんだ」
「そうなの。もう、本当……、それこそ、この学園に来る前からの話だから。人に囲まれるのに疲れるって言うのもあるんだろうけど、ふっと姿を消すんだよね、たまに。よく探して来いって言われてたから、俺まで見つけるの巧くなっちゃったんだけど」
最近は特に忙しかっただろうからな、と思って、それだけじゃないか、とも思った。あの人の身体のことを考えたら、一人になりたいときがあってもおかしくはないし、いざと言うときの為にそう言った場所を知っておく必要もあっただろう。
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