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パーフェクト・ワールド・エンド10-3

 肯定も否定もし難く、皓太は曖昧に頷いた。榛名は中等部に在籍していたころから、向原に対して敵意をむき出しにしているが、当の向原が気にもかけていない。誰がどう見ても榛名の独り相撲だ。自分はと言えば、確かに他の後輩に比べれば可愛がってもらってはいたけれど。  ――俺だから、って言うよりかは、祥くんの弟分だったから、ってだけだろうけど。  向原の判断基準は、そう言う意味では明確だ。だから、皓太も、真実は分からないが、向原の思うところは分かるような気もする。 「まぁ、だから、あまり心配するな」 「……俺が心配しても意味がないのは、分かってるんですけど」 「その通りだぞ。おまえまで暗い顔をしていたら、また妙な噂が立つ」 「案外、みんな見てますからね。特に今は」 「生徒会は注目の的だ。そう言う意味では負担だろうが、おまえも良く知っている通り、結局、なんだ」  苦笑して、茅野が続ける。 「向原と成瀬のことだからな。外野が何を言おうが、本人同士が納得しない限り、変わらん」 「ですね」 「だから、諦めろ。心配する意味がない」

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